Starlink がどれだけ安定してつながるかは、アンテナを置く場所でほぼ決まります。この記事では、設置場所の選び方と、Starlink アプリで空の障害物を確かめる方法、設置したあとに見られる障害物マップの使い方を、公式ヘルプセンターの情報をもとにまとめました。
設置場所の 4 つの条件
- 空が広く見える:公式ヘルプセンターでは、上空を移動する衛星とつながり続けるために、空がよく見える場所に置く必要があるとしています。木の枝、電柱、屋根などが空をさえぎると、通信が途切れる原因になります。公式仕様では、Standard キットの視野は 110 度です。
- 壁や軒の近くを避ける:壁のすぐ横や軒の下は、空の一部がふさがります。少し離すか、高い位置に置きます。
- ケーブルが届き、ルーターを屋内に置ける:Standard キット(Standard 4 X)のケーブルは 15m です。ルーターは屋内用なので、雨の当たらない屋内の、床から離れた場所に置きます。
- 雪や水の影響を受けにくい:雪の多い地域では、雪に埋もれにくい場所を選びます。浸水が心配な地域では、ルーターや電源を高い場所に置きます。
ポイント
空の一部がふさがっていても、Starlink は衛星を切り替えながら通信するため、すぐに使えなくなるわけではありません。ただ、ふさがる範囲が広いほど、途切れる回数は増えます。
置く前に:アプリの「設置場所を探す」で空を確かめる
Starlink アプリには、スマートフォンのカメラで空を映して、障害物があるかを確かめる機能があります。置きたい場所の候補は、注文の前に確かめておくと安心です。
- Starlink アプリを入れて開き、ホーム画面の「設置場所を探す」を押す
- 使う Starlink の機種を選ぶ(機種によって必要な視野が違うため)
- アンテナを置く予定の場所と高さに、スマートフォンを構える
- 画面の指示どおりに、空をスキャンする
- 結果を確かめる。障害物があると出たら、場所や高さを変えてもう一度試す
- 実際にアンテナを置く高さで測ります。地面に置くなら地面の近く、ベランダならスタンドを置く床の近くです。
- 屋根の上など高い場所に、無理に上って測らないでください。高い場所への設置を考えるなら、工事の業者に相談します。
- 葉が落ちる木は、季節によって空のふさがり方が変わります。葉が茂る時期の枝ぶりも考えておきます。
設置したあと:障害物マップで確かめる
Starlink がオンラインになってしばらくすると、アンテナは実際に衛星とつながれた空の範囲から、障害物マップを作ります。設置前にスキャンした結果とは違い、実際の通信の記録をもとにしたマップです。
- アプリのメニューの「障害物」で見られます。完成までには最大 12 時間ほどかかります。
- 空をさえぎるものが多い場合は、空がよく見える場所へ移すことが公式にすすめられています。
- Starlink は、100 ミリ秒以上の途切れをすべてアプリで報告しています。統計の画面で、途切れた回数や時間を確かめられます。
向きを合わせる
Standard 4、Standard 4 X、Mini は、設置したあとに向きを合わせる必要があります。オンラインになったらアプリの「調整」を押し、画面の指示どおりにアンテナの向きを合わせます。5 度以上ずれると、アプリに「Starlink の位置がずれています」という知らせが出るので、そのときは合わせ直します。
場所ごとの注意点
| 場所 | 向いている条件 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 庭・地面 | まわりに高い木や建物がない | 子どもやペットが触れない位置にする。水たまりができる場所や、草刈りでケーブルを傷つけやすい場所は避ける |
| ベランダ | 上の階や屋根で空がふさがっていない | 強風で倒れたり落ちたりしない置き方にする。手すりに結束バンドで仮止めするのは、強風に耐える固定ではない。集合住宅は管理規約を確かめる |
| 屋根・外壁・ポール | 地上ではどうしても空が開けない | 高い場所の作業は危険なので、工事を頼む |
| 窓の内側 | おすすめしない | ガラス越しは電波が弱くなる |
公式ヘルプセンターでも、屋根やポール、壁などの高い場所に常設すると、最もよくつながると感じる人が多いとしています。
工事を頼んだほうがいいケース
次に当てはまる場合は、設置工事を頼むのがおすすめです。
- 屋根や外壁、ポールにしっかり固定したい
- ケーブルを壁に通して、屋内へきれいに引き込みたい
- 2 階以上の高い場所や、雪や強風の多い地域に設置する
設置工事の案内は料金早見表にまとめています。台風の前の固定や取り込みの判断は「台風で停電したら Starlink は使える?直撃前にやる 5 つの準備」で解説しています。
設置場所のチェックリスト
- 未完了: アプリの「設置場所を探す」で、障害物がないことを確かめた
- 未完了: 置く場所までケーブル(15m)が届く
- 未完了: ルーターを屋内の濡れない場所に置ける
- 未完了: 強風で倒れない置き方か、固定の方法を決めた
- 未完了: 雪に埋もれにくく、水がたまりにくい
- 未完了: 賃貸・集合住宅なら、管理会社や管理組合に確かめた
- 未完了: 設置したあとに障害物マップを見て、途切れが多くないか確かめた
申し込みの流れは「Starlink の申し込みから開通までの手順と日数(日本)」、向いていない家の特徴は「Starlink にできないこと・向いていない家|契約前に知っておきたい 8 つのデメリット」にまとめています。