「衛星のインターネットは遅い」というイメージを持っている人は多いかもしれません。実際の Starlink は、光回線ほど速くはないものの、遅くもありません。この記事では、2026 年に日本で測られた実測のデータをもとに、Starlink で何が快適にできるかをまとめました。
結論
結論:下りは 100〜200Mbps 前後、応答の速さは 30〜50ms ほどです。4K の動画、ビデオ会議、オンラインゲームには十分な速さです。苦手なのは、大きなファイルのアップロードと、わずかな遅れで勝敗が決まる対戦ゲームです。
公式の速さと、実際の速さ
公式サイトでは、ホームプランの速さを「最大 400Mbps 超」としています(一部の地域のホーム 100Mbps は最大 100Mbps)。ただし、これは出せる最高値で保証ではなく、混雑する時間には遅くなると明記されています。
実際の速さは、利用者が自分で測って投稿する速度測定サイトのデータで確かめられます。
| データ | 下り | 上り | 応答の速さ(ping) |
|---|---|---|---|
| みんなのネット回線速度(直近 3 か月の平均、81 件) | 約 207Mbps | 約 36Mbps | 約 34ms |
| BNR スピードテスト(2026 年 7 月 26 日〜9 月 22 日の中央値、169 人) | 約 96Mbps | 約 10Mbps | 約 49ms |
2 つのサイトで数字に差があるのは、集計の方法が違うためです。平均は速い人の結果に引っ張られやすく、中央値は真ん中の人の値です。Wi-Fi で測ったか有線で測ったか、ホーム 100Mbps などのプランの違いでも変わります。ふだんの目安としては、「下り 100〜200Mbps 前後、上り 10〜35Mbps 前後、応答 30〜50ms」と考えておくと実態に近いです。
何ができる?必要な速さと比べる
| 使い方 | 必要な速さの目安 | Starlink では |
|---|---|---|
| 動画(フル HD) | 下り 5Mbps | 余裕あり |
| 動画(4K) | 下り 15Mbps | 余裕あり。家族で同時に見ても多くの場合は大丈夫 |
| ビデオ会議(Zoom の 1080p) | 上り 3.8Mbps・下り 3.0Mbps | 問題なし |
| オンラインゲーム | 速さより、応答の速さ(ping)と安定性が大事 | 多くのゲームは快適。対戦ゲームでは光回線との差を感じることも |
| 大きなファイルのアップロード | 上りが速いほど早く終わる | 光回線より時間がかかる |
動画の速さは Netflix、ビデオ会議の速さは Zoom の公式の推奨値です。4K の動画に必要な 15Mbps に対して、Starlink の下りは中央値でも約 96Mbps あるので、動画で困ることはまずありません。
光回線・ホームルーターと比べると
同じ「みんなのネット回線速度」の直近 3 か月の平均で比べると、次のようになります(2026 年 9 月時点)。
| 回線 | 下り | 上り | 応答の速さ |
|---|---|---|---|
| 光回線(ドコモ光) | 約 564Mbps | 約 448Mbps | 約 22ms |
| ホームルーター(ドコモ home 5G) | 約 208Mbps | 約 23Mbps | 約 41ms |
| Starlink | 約 207Mbps | 約 36Mbps | 約 34ms |
Starlink は、光回線には及ばないものの、ホームルーターとはほぼ同じ速さです。「速くはないが遅くもない」というのが、実態に近い言い方です。
時間帯で遅くなる?
BNR スピードテストの時間帯別の中央値では、いちばん速い昼(10〜16 時)が約 99Mbps、いちばん遅い深夜(0〜6 時)が約 86Mbps でした。時間帯による差はそれほど大きくありません。ただし公式にも、混雑する時間には遅くなることがあると書かれています。
速さを引き出す 5 つのコツ
- 空をさえぎるものがない場所に置く:木や屋根で空が一部ふさがっていると、途切れや速度低下の原因になります。アプリの障害物チェックで確かめます。
- 動かさない機器は有線でつなぐ:Starlink のルーター(第 3 世代)には、LAN ケーブルの差し込み口が 2 つあります。テレビやゲーム機、パソコンは有線にすると安定します。
- ルーターを家の中心に近い、開けた場所に置く:Wi-Fi の弱い部屋が遅さの原因のこともあります。広い家は、Starlink のメッシュ Wi-Fi で電波を広げられます。
- 機器の IPv6 を無効にしない:BNR スピードテストの集計では、IPv6 で測った中央値(約 103Mbps)が IPv4(約 80Mbps)より速い結果でした。Starlink はすべてのルーターで IPv6 に対応しています。
- アプリの統計で原因を確かめる:遅いと感じたら、アプリの統計の画面で、途切れや障害物がないかを確かめます。
Starlink を災害時の「もう一本の回線」にする
Starlink 公式サイトで最新料金を見るまとめ
Starlink の速さは、下り 100〜200Mbps 前後、上り 10〜35Mbps 前後、応答 30〜50ms ほどです。光回線の数字には及びませんが、ホームルーターと同じくらいで、動画・ビデオ会議・一般的なオンラインゲームには十分な速さです。
光回線と比べてどちらが向いているかは「光回線と Starlink を比べる|固定回線をやめて Starlink 一本にできる家・できない家」、ホームルーターとの違いは「ホームルーター(置くだけ Wi-Fi)と Starlink を比べる」にまとめています。