この記事の結論
据え置きなら Standard、持ち出すなら Mini。 防災の観点で最も差が出るのは消費電力で、Mini は同じ電源で約 3 倍長く動きます。速度が必要な平時の使い方より、停電中に「何日つながるか」を優先するなら Mini の省電力は決定的です。
スペック比較
| 端末 | 価格 | 消費電力(目安) | 重量 | DC 直結 | ルーター | 設置工事 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Starlink Standard キット | 55,000円セール時 30,000円 前後 | 60W(40〜75W) | 2.9kg | ×(AC のみ) | 別体(Wi-Fi ルーター同梱) | 置くだけなら不要。固定・配線は工事推奨 |
| Starlink Mini | 34,800円 | 22W(15〜40W) | 1.1kg | ○ | 本体内蔵 | 工事不要 |
2026年8月時点。消費電力は運営者の実測と公開情報からの目安です。
ざっくり言うと、Standard は「家の回線」、Mini は「持ち歩ける回線」です。
防災の 4 つの観点で比べる
1. 停電中の持続時間:Mini の圧勝
1,000Wh のポータブル電源で、Standard は約 14 時間、Mini は約 42 時間。250Wh の小型電源でも Mini なら 10 時間動きます。
災害時に「電源をどう確保するか」で悩む量が、Mini なら 3 分の 1 になる。これが最大の違いです。詳しくは停電時の電源構成の記事で解説しています。
2. 持ち出しやすさ:Mini
Mini は A4 ノート PC ほどの大きさで 1.1kg、キックスタンド内蔵、ルーター内蔵。リュックに入れて避難所や車に持っていけます。
Standard は 2.9kg のアンテナに加えてルーターと電源ユニットが別体で、ケーブルも長い。据え置き前提の設計です。
3. 家族が迷わず使えるか:Standard
高齢の親の家に置く場合、「触らなくても動いている」状態が理想です。Standard は屋外に固定して常時通電しておけば、停電時にポータブル電源へ切り替えるだけで済みます。
Mini は「持ち出して置く」操作が入る分、使い慣れていない人には向きません。
4. 速度・安定性:Standard
アンテナ面積が大きい Standard は、悪天候時の粘りと最高速度で有利です。ただし Mini でも安否確認・ニュース・ビデオ通話に必要な速度は十分に出ます。防災用途で速度が理由で Mini を避ける必要はありません。
用途別の結論
| あなたの状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 自宅の主回線にして災害時も使う | Standard + Home | 普段の快適さと据え置きの安心 |
| 遠方の実家に置く | Standard + Home Lite | 親が操作しなくて済む |
| 普段は光回線、災害時だけ | Mini + ROAM 100GB | 省電力で、使わない月は停止できる |
| 車中泊・キャンプ・二拠点と兼用 | Mini + ROAM | 平時の使用が最良の訓練になる |
| 自治会・地域の連絡役 | Standard を常設 + Mini を可搬用 | 拠点と現場の両方をカバー |
フェーズフリーという考え方
「平時に使うものを、そのまま有事にも使う」のがフェーズフリーです。防災専用の機材は、いざという時に電池が切れていたり使い方を忘れていたりします。
Mini はここが強い。キャンプや車中泊、実家への帰省で毎月使っていれば、災害時にも迷わず 5 分で接続できます。
費用の違いは端末代だけ
月額は契約プランで決まり、端末による差はありません。1 年目の総額は料金早見表にまとめています。
| プラン | 月額 | データ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ROAM 100GB | 6,920円 | 100GB/月(超過分は追加購入) | 普段は使わず、災害・停電時や旅行時だけ使いたい人 |
| ROAM 無制限 | 15,600円 | 無制限 | 車中泊・二拠点で毎月たくさん使う人 |
2026年8月時点の料金。最新は公式サイトで確認してください。
まとめ
- 消費電力:Mini 約 22W、Standard 約 60W。持続時間は Mini が 3 倍
- 据え置き・実家用は Standard、持ち出し・兼用は Mini
- 月額は同じ。違うのは端末代(Mini 34,800 円、Standard 55,000 円)
- 平時に使っておくことが最大の防災訓練。Mini はそれがしやすい